見ただけで物を燃やすことができた男
例えば足首だけを残して燃えてしまった女性、下半身だけを残して燃えてしまった男性。火気が無い場所での謎の発火、これらはいわゆる人体発火現象と呼ばれるものである。発火をしても命に別状が無いケースとしては1929年、ニューヨークタイムズが報じたMs.Whiteの事例である。彼女は街中を歩くたびに服は焼け、ベッドで寝るたびにシーツは焼け焦げた。それでも火傷1つも見つからなかったといわれている。
今回紹介するのは、それら人体発火現象とは一線を画す事例である。
1982年、当時イタリアに住んでいた10代の青年Benedetto Supinoが歯医者の待合室で自分の番を待つために漫画雑誌を読んでいたときのことであった。突然手に持っていた漫画雑誌が炎上し始めた。彼はこれから見ただけで物を燃やすことができるようになってしまった。
彼が作り出す火は彼の身をも焼け焦がしたと記録されている。ベットで寝ているときにもこの現象は起こり、からだに火傷を負ったそうだ。叔父が彼の能力に関心を持ったのか、手に持ったプラスチックを燃やしてみろと頼んだ。すると持っていたプラスチックが燃え出した。他にも家具、本なども燃やしてしまうことがあったとされている。一部の彼の能力を目撃した人によると、物を燃やす瞬間に彼の手が光り輝くのが見えたという。
もちろん、彼の両親は心配した。医者、科学者、大司教(教会の最高職者)など様々なところをまわったそうだが一向に手がかりはつかめずに終わった。そのとき、彼はこうコメントしているという。
「僕はこんな能力なんかほしくない。でもどうすることもできないんだ。」
その後、彼はDemetrio Croceという心理学者と出会い、この能力をコントロールするすべを身につけ、通常の生活を行えるようになったとされている。